リガチャーの研究おじさん

吹奏楽・クラシック向けにサックス小物をレビューしつつ、自作リガチャーの研究・販売を目指しています。使用楽器:セルマー・旧シリーズ2 GPネック

「木霊II(KODAMAII)」のレビュー

 ウッドストーンの本革製リガチャー

 

グラナディアを使用した珍しい逸品。

 

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石森管楽器の木霊シリーズです。

 

見た目はKODAMAIの紐部分を本革に変えて全体を包んだような形状です。

 

木霊...名前カッコいいですね。

 

なーにが木霊なのか?

リードとの接触部にグラナディアという木材が使われているためです。

 

クラリネットオーボエなどの管体に使われることのある堅く黒い木材ですね。    

 

 

※今回の記事作成にあたり、こちらのページを参考にさせていただきました

木管楽器の管体について

 

 

 

グラナディア自体も密度の高い重量のある材質ですが、ネジやネジ締め部に大きく金属部品を使っているので結構ズシリと重いリガチャーです。

革製でこれは意外かもしれません。

 

 

 

値段は13,500円。

色はブラウン・ブラック・キャメルの3色展開。

(クラリネット用は販売個数限定カラーとかあったりします)

やはり作りの良さがありますね。

 

 

 

評価していきます。

 

スコーンと立ち上がりの良い発音

 

革によって音のまとまりも良く、おそらくグラナディアのおかげで

発音の良さや明るさを得ている印象があります。

 

重量が結構あるのに意外な感じです。

それだけグラナディアの特性が強いということでしょうか。

 

 

ところで「木の音色=柔らかく温かみのある音」という表現をよく見かけます。

 

確かに、リコーダーやフルートなどで管体がまるっと木材の場合はその表現に当てはまると思います。

 

しかし、サックスのリガチャーのような場合には打楽器のクラベスのように

木と木を打ち付けた際に発生する明るく抜けてくる音の特性が出るように感じます。

 

リードと接触していることに関係があるのでしょうか...?

 

 

気になる点

 

・響きが弱い

 

グラナディアがスコーンと明るく抜ける感じは発音に良く現れているのですが、

本革の性質か音の響きはかなり落ち着きます。

不思議。

 

正直、アルトのソロ使用には向いていないかなと思います。 

ただ室内楽などでCl・Flや弦楽と合わせる際にはかなり良いのかもしれません。

 

アルトだとメイン使用というよりもバリエーションとしてアリという感じです。

ソプラノならメイン使用でも相性の良さそうな気はしますね。

 

(書いてて思ったけどコレ、名前からしてそもそも他の木管楽器や弦楽とサックスの調和がコンセプトのリガチャーなのでは...?)

 

 

・店頭に置いてない

 

...もう仕方ないですね。

やっぱり作りの良さは感じますし、金属のウッドストーンリガチャーよりなんとなく個体差も少なそうに思いますし。(暗にネットショップを勧める)

  

 

こんな感じでしょうか。

・メインのリガチャー持ってるけど別のニュアンスのリガチャーが欲しい

室内楽に合うセッティングを探している

そんな人にオススメしたいですね。

 

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