リガチャーの研究おじさん

吹奏楽・クラシック向けにサックス小物をレビューしつつ、自作リガチャーの研究・販売を目指しています。使用楽器:セルマー・旧シリーズ2 GPネック

「Yany SIXS(ヤニーシクス)」のレビュー

 ヤナギサワから2019年3月1日より新発売

 

海外でのYanagisawaの愛称「Yany」

装着時にマウスピースとリガチャーの間に創られた6箇所の空間「SIX Space」

『Yany SIXS』

 

特徴的なY字のデザイン

エボナイトの使用

ネジに装飾まで施された逸品

 

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ヤナギサワのリガチャーと言えば魔法のリガちゃんが有名ですが、

その発売から20年経て新たなリガチャーが誕生しました。

 

...メーカー名の頭文字を商品に入れ込むの、BGやハリソンみたいで個人的には結構好きです笑

 

 

それにしても贅沢な見た目です。標準で金メッキ仕上げで高級感ありあり。

重量的には見た目より軽く感じますが、全体的にかなりガッシリした作りでヤナギサワの楽器作りへの情熱が、そのままリガチャーにも現れているようです。

 

リガチャーとマウスピースとの接点にマウスピースと同じ素材のエボナイトを使用するというのは非常に驚きがあります。

 

また、ネジの頭を六角形にして装飾を施したりと他メーカーにない独自性があります。

 

 

価格は22,000円とJLVリガチャー並み。時期的にも意識しているのでしょうか。

 

 

試奏レビューです。

 

低音から高音までバランス良くふくよかな感じです。

特に高音はスッと繋がって楽ですね。金メッキが良い味出しているのでしょうか。

 

個人的に、一つネジの特徴として抵抗感が強く暗めの音色というのがあります。

このヤニーシクスもその傾向が強く出ていると思います。

 

暗めと言いつつ金メッキ仕上げ。落ち着きを持ちつつ現代的な華やかさ。

おそらくそれがハマって音色幅が広く、色んなジャンルの曲で使えそうです。

 

 

気になった点。

 

・抵抗感の強さ

元々の作りがガッシリな上に金メッキ。一つネジなのも加わって抵抗感が強め。

本体の軽さで補おうとしているのかなと感じます。

普段よりセッティングを軽めで合わせてちょうど良い感じだと思いますが、

これだとpもfもパンっと鳴る形になります。(これがかつてない吹奏感の世界...?)

 

音色幅が広く色んなジャンルに対応できそうと書きましたが、かなり発音がハッキリしてしまうのでクラシックをソロで、とかは向いていないかもしれません。

 

 

・お値段

「JLVリガチャー」の際にも書きましたが、やはり初心者や学生にはオススメできないかなぁという値段ですね。

 

過去の記事↓

www.jirihi-3.com

 

最終的に人それぞれではありますが、このリガチャーに「値段対効果」がどれだけ感じられるかだと思います。

 

バランスや音の良いリガチャーだと思いますが・・・

・同価格帯のJLVやシルバースタインと覇権を競えるのか?

・国産定番リガチャーのハリソンやウッドストーンを出し抜けるのか?

など考えてしまう部分はあります。

 

 

(同形状で二つネジになったら面白いのかなぁ...)

 

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価格:18,900円
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