リガチャーの研究おじさん

吹奏楽・クラシック向けにサックス小物をレビューしつつ、自作リガチャーの研究・販売を目指しています。使用楽器:セルマー・旧シリーズ2 GPネック

初心者必見!サックスのリードの話

サックスを吹くのに必須のアイテム、リードについてのお話をつらつら書いていきます。特に初心者の方にオススメの記事です。

 

どこのメーカーの使えば良いの?

何番のリードを使えば

リードの取り付けk

リードの管r

選びk

ざっくりお答えします笑(クラシック・吹奏楽向けです)

 

1.どこのメーカーのを使えば良いの?

 

様々なメーカーがリードを販売していますが、結論から言えば

・Vandoren

・D'Addario WOODWINDS(旧RICO)

このどちらかでOKです。

 

そもそもリードとは葦の一種である「ケーン」を削って作られます。

この二社はケーンを栽培する土地を非常に多く持っており、良質なケーンを安定して加工できます。

それぞれの歴史がこちら

バンドーレンの歴史 | Vandoren

リード作りの歴史|D'Addario Woodwinds Brand History|D'Addario Woodwinds(ダダリオ ウッドウィンズ)

 

また、各社リードのモデルも多いですが

・トラディショナル(バンドレン)

・グランドコンサート(ダダリオ)

を使えば問題ありません。通称、青箱とグラコンですね。

出来れば両方吹いてみて好きな方を使ってください。

 

このモデルを選ぶ理由として、これらはクラシック・吹奏楽向けに設計されたリードなのですが、音色の自由度が非常に高く、どんな奏者でも扱いやすいためです。

 

また定番リードであるため「容易に手に入る」という点も案外強みです。

必ず楽器屋さんにありますし、ネットでも簡単にポチれますしね。

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もちろん、青箱やグラコンを問題なく吹けるならV12やV21、レゼルヴなどを試してみるのも価値があります。

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2.何番使えば良いの?

 

リードの番号は硬さを表していて、番号が小さいほど柔らかく、大きいほど硬くなっています。(厚みではありません)

結論から言えば、自分の息に対して100%音に出来るリードが良いです笑

初心者なら青箱だと2 1/2か3、グラコンなら同じく2.5か3が吹きやすくて良いかと思います。

 

リードの硬さは、使用するケーンの部位によって決まります。

ケーンの穂先ほど繊維の密度が低いため、柔らかいリードが作れます。

逆にケーンの根本ほど繊維の密度が高いため、硬いリードになります。

 

番号の小さい、柔らかいリードほど反応しやすいので軽い息が必要になります。音色も明るい傾向になっていきます。

 

番号の大きい、硬いリードほど反応しにくいのでしっかりした息が必要になります。音色も暗い傾向になっていきます。

 

自分の出す息に対して柔らか過ぎるリードだと、リードが暴れてバリバリと割れた音になります。

逆に硬すぎるリードだと反応させられず吹き始めに音が出せないなどの不都合があります。

 

 

扱えるリードの番号は体格や口の形など人によって異なりますが、楽器の経験を積むことである程度幅広く扱えるようにはなります。

その時に、セッティング含めた音色の好み(明るさ・暗さ)でリードの番号を選ぶと良いかなと思います。

 

分からなければ一箱のリードからざっくり7割ぐらい使える番号がベストです。

7割使うのが難しい場合は番号が合ってないか、セッティングが良くないか、奏法が良くないかのいずれかの可能性が高いです。

 

 

3.リードの取り付け方

 

そんなの知ってるよ〜

って方は多いかもしれませんが、これにもちょっとしたコツで吹けるリードを増やすポイントがあります。

 

まず基本ですが、

I.マウスピースにリガチャーを緩めた状態で嵌めて

II.リードをヒール側(皮)から差し込み

III.リードを指で抑えつつ

IV.リガチャーを締める

という手順を皆さん踏むかと思います。

 

さて、、この「3.リードを指で抑えつつ」の時に皆さんはリードの先端をどの位置で合わせていますか?

 

「リードを正面から見てマウスピースの黒い部分がリードの上に髪の毛一本分、見えるように取り付ける」

と教わった方は多いのではないでしょうか?

 

実はこれ、あんまり良くないんです。

 

マウスピースの設計上、リードが振動してティップレール(マウスピースの先端のリード側の平面部分)と触れ合うことで、最も効果的に音色が引き出されるように作られています。

つまり、黒い部分(ティップレール)が髪の毛一本分見えているということは、それだけリードが振動しても触れ合わない部分を増やしてしまっている、ということです。

 

マウスピース本来の音色を引き出すためには、この黒い部分が見えなくなる位置でリードをセットする必要があります。

 

実際やってみると同じリードでも、音の太さや明るさに差が生まれることが実感できると思います。

 

ちなみに、バンドレンのマウスピースにバンドレンのリードを取り付けると先端がぴったり揃うように作られています。

気持ち良いですね。

 

4.リードの管理方法

 

リードは生モノなので特に湿度による影響を受けやすく、常に状態が変化していきます。

それを良い状態で保管するために様々な商品がありますが、基本的には中にガラス板(アクリル板)が貼ってあるタイプのリードケースは持っておきたいですね。

これを使うだけで保管時にリードの先端が乾燥で波打つ状態になるのを防げます。

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最近は可愛い見た目の物も増えましたね。

保管時よりも使用時に状態があまり変化しないよう、ちょっとした休憩時にもキャップを付けるのも忘れずに。

不意な接触などによるリードの割れ、マウスピースの傷つきなどの事故防止にもなります。

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5.リードの選び方

 

選び方というか育て方です。

自己流ではありますが、色んなプロの方に話を聞く限り結構マトを得ていたのでご紹介します。(自画自賛

 

まず、新品を一箱買ったら開封して1日放置します。(正味数時間ぐらいで良いです)

バンドレンの場合、フローパックと言う名前の個包装がされていますが、もちろん10枚全部剥がします。

これはリードを日本の湿度に馴染ませる目的です。3割宗教です。

 

次に、リードを10枚全部吹いてみます。

スケール(音階)や半音階など上から下まで音域を使って、mfの楽な音量で吹きます。

あまりがっつり吹き込まず、時間も10枚で10分くらいのつもりで終わらせます。

この日はもう、この箱のリードを使わずに休ませます。宗教みが増してきました。

リードを振動に慣らしていくイメージですね。

 

翌日以降、1枚あたりの礼拝時間吹く時間を伸ばしつつ、なんとなく良さ気なリードにマークを付けます。(後日それがダメになることもありますが・・・)

3日くらいこんなことを繰り返したら、マークのついたリードをリードケースにピックアップしていきます。これらはもう通常使用していきます。

残ったリードも同じ繰り返しで減っていき、結果的に3枚くらい箱に残る感じです。

 

実際は最終的に選ばれないリードは序盤からすぐ分かったりしますが、どのリードがどれぐらい良くなるかは全く分かりません。

日によるものも大きいですし、まさに神のみぞ知るというやつです。

結論、リード選びは宗教。

 

 

最後は少しお遊びしてしまいましたが、いかがだったでしょうか。

皆様の音楽人生の手助けとなれれば幸いです。

初心者必見!アルトサックスのおすすめマウスピース

普段はリガチャーのレビューを中心に書いていますが、今回は吹奏楽・クラシック向けでおすすめのマウスピースを紹介していきます。

 

初心者はもちろん、セッティングで悩んでいる人への解決に導く手助けとなれれば幸いと思います。

 

 

基本の考え方

サックスのセッティングは奏者に近い順番に重要と言われています。

つまり、

マウスピース→リード→リガチャー→楽器本体

の順番でセッティングを考えていくと良いということです。

(※発音体でなく共鳴体としても小さいのでリガチャーは楽器より後という考えもあります)

 

 

マウスピース

というわけで最も重要です。

これひとつで音色の7〜8割が決まる、人によっては9割決まるとも言います。

メーカー・モデルによって音色の方向性(音の彩度、得意なジャンルなど)や音の自由度がガラリと変わりますし、楽器・奏者との相性もあります。

 

様々なメーカーが作っていますが、最も選ばれている2大メーカーは

セルマー

バンドレン

の2社です。

その中でもたくさんのモデルがあるので

・初心者でも扱いやすく

・プロも使用している(長く使える)

ものをピックアップします。

 

 

セルマー S90

20年以上販売され続けている超ロングセラー品。

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多彩な音色が出せる非常に汎用性の高い定番マウスピースです。

世界的に人気ですが日本での人気は特に根強く、吹奏楽奏者やクラシック奏者に限らずポップス奏者やジャズ奏者でも、大体誰でもアルト吹いてる人なら1本は持っているor持っていたことあるのではないでしょうか。

須川さんや上野さんもこれですね。

 

オープニング(開き具合)によって種類があり、170か180を選ぶ人が多いです。

両者を比べて

・170は開きが狭く、明るい

・180はより開きが広く、温かみがある

と考えてもらえれば大丈夫です。

 

初心者なら170が吹きやすくてオススメです。のちに170に不満を感じることがあれば、リードの番号を上げたり180を試したりしても良いでしょう。

もちろん、試奏して良かったなら最初から180でも良いです。170にも180にも使用しているプロは多くいます。

(ちなみに僕は長年170を使っていましたが、ごく最近180に乗り換えました)

 

デメリットとして個体差が大きく、音色の暗い170や音色の明るい180があったり(その逆も然り)、最近は減りましたがまともに音が出せないような製品も以前はよくありました。

少なくとも最初の1本はレッスンの先生や経験者に選んでもらうか、都会の楽器屋さんで選定品のマウスピースをいくつか試奏して、一番吹きやすいものを選ぶのがベストと思います。

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セルマー CONCEPT

2013年から発売された流線型の美しい、見た目から何まで新世代的なマウスピースです。

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かなりクラシカルな澄んだ音色なのに「セルマーらしさ」もしっかり音に含まれています。音のまとまりが良く、コントロールもしやすいです。

発売されて以来、S90や後述のAL3から乗り換えた人が多い印象があります。

音をまとめる方向にありながら音色が暗くなり過ぎず、容易にクラシカルな音色が出せます。

S90よりも個体差が非常に小さく感じるので初心者でも選びやすいと思います。

田中靖人さんが以前、ブログで試奏した感想を書かれていましたね。

 

デメリットとしては少しお高いことと、楽器によって相性の合う合わないの差が大きいと感じるところです。

僕はアルト(シリーズ2)だと正直イマイチでしたが、ソプラノ(シリーズ3)では非常に良かったのでずっと使っています。

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バンドレン オプティマムシリーズ

2008年前後にAL3、AL4を発売、世界のマウスピース事情をガラリと変えた革命的なマウスピース。

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2013年にセルマーCONCEPTにぶつける形でAL5が加わりました。

非常に吹きやすく、クラシカルな透き通った音色で音にまとまりがあります。

加工精度が高く個体差も小さいのが良いですね。

 

AL3とAL4とAL5、設計上の細かい違いはありますが、ざっくりオープニング(開き)の違いと考えてください。

可能ならそれぞれ試奏して、最も好ましいモデルを選ぶのが良いかと思いますが、初心者ならAL3が吹きやすく1番オススメです。

松下洋さんがクラシック演奏の際に使用していましたね。

 

デメリットとして、クラシカルに音がまとまる分、音色や音量の変化の自由度は少ないです。

オプティマムを使用して、物足りなさや不自由さを感じるようになるなら他のマウスピースを試すのも良いと思います。

もちろん、透明感のある唯一無二な音色に可能性を感じるなら最高の相棒になります。

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今回初心者向けということでオススメのマウスピースを3種類ご紹介しました。

それぞれサラッとまとめつつ、更にオススメ順を付けるなら以下の通りです。

 

1.オプティマム(AL3)

抜群の安定性、透明感のある音色

 

2.コンセプト

セルマーの響き、程良い音のまとまり

 

3.S90(170)

ド定番、自由で多彩な音色

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

さて、マウスピースを選ぶ際は吹きやすいものを選ぶことが肝要です。

「吹きやすい」の定義は人によって異なりますが、少なくとも

「音が出にくく吹くのが大変」

「音が好みじゃない」

といったマウスピースは絶対に選ぶべきではないということです。

 

自分に合った良いマウスピースを使えば練習の効率が何倍にも跳ね上がります。

逆に、合わないマウスピースを無理に使い続けるのは自分の成長を阻害します。

 

多くのサックス吹きの方に音楽人生をより楽しんでもらえる手助けに、少しでもなれたらと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

次回は初心者向けにリードの話を。

 

「M|O リガチャー」のレビュー

バンドーレン社の伝統的なマスターと革新的なオプティマム、

2つが組み合わさった独創的なリガチャー

 

f:id:jirihi-3:20190812231606j:image

 

バンドーレン社が過去に販売していた

逆締め2本ネジのマスター(Master)リガチャー

かなり軽い部類のリガチャーです。結構安価なのはベーシックな位置付けだったからなのでしょうか。

 

これと、

今でも販売されている順締め1本ネジのオプティマム(Optimum)リガチャー

リードに接する3枚のプレートが付属・換装できる、かなり重量のあるリガチャーです。落とすとツラい。

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これら2つを融合させたのが

M|O リガチャー

頭文字を取っているんですね。

 

野中貿易のHPでは

軽く、リードを過度に締め付けないバンドーレン・マスターリガチャーと、左右均一にリードを締めるバンドーレン・オプティマムを融合させたM|O リガチャー。 素早いレスポンスと切れ味の良いアーティキュレーションで、より豊かな表現を実現します。

と謳われています。↓

M|O(エム・オー)リガチャー、リガチャーキャップ | Vandoren

 

気になりますね、サクッとレビューしましょう。

 

 

価格は5000〜6000円ぐらい。

安い部類になりますね。

 

重量はかなり軽めでマスターリガチャーにかなり近い感じだと思います。落としても大丈夫そう。

 

気になる音色はやや暗め?

温かみを感じますね、なんとなくバンドーレンのマウスピースの方向性と近い気もします。皮ほど暗くはなく、落ち着いた印象の音色。

 

吹奏感は...

リガチャー自体の軽さに対して言えば重たいです。逆締め1本ネジの効果を強く感じます。

ただ重いリガチャーにありがちな吹奏感に対してリガチャーはあんまり鳴っていないという気分はなく、リガチャーもちゃんと鳴ってくれる感覚があります。

真っ直ぐの息より広がりのある息をイメージするとこのリガチャーは鳴りの効率がすごく良いです。

なので、普段の吹き方次第で吹奏感の評価が大きく分かれそうだと思いました。

 

 

まとめ

自分の吹き方を把握することが出来て結構面白いリガチャーかなぁと思います。

華やかなリガチャーだとパッと聴いて良いイメージが付きやすいので、逆にこういった部類のリガチャーもオススメしたい所存です。安いし笑

あまり置いている楽器屋さんが少ないように感じるので、見付けたら試奏してみると楽しいと思います。

 

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リガチャーの選び方(中級編?)

こんにちは。

他の記事でリガチャーの良し悪しをレビューしてるけど結局何を選べばいいの?

という声にお応えして、

今回はリガチャーの選び方について書いていこうと思います。

 

ザックリ言って試奏して「良いな」と思ったリガチャーが良いのですが笑、

そのポイントであったり基準をどこに置くかというお話。

 

 

さて、最近ではJLVやシルバースタインなど、評価の高いリガチャーがどんどん新しく出てきていますね。

(良いことです)

 

そして、これらが開発・発売される前に日本で評価されてプロ・アマ含め人気を二分していたリガチャーハリソンBGです。

 

 

明るく華やかな音色のハリソン

www.jirihi-3.com

 

 

温かみのある落ち着いた音色のBG

www.jirihi-3.com

 

 

どちらも程良い吹奏感で全体的にクセの少ない中庸なリガチャーですが、音色の方向性には違いがあります。

 

ですので、まずはこの2つを試奏してみて自分の中の基準を作ると良いのではないかと思います。

(この時点で気に入ればハリソンやBGで決めれば良いです)

 

ハリソンとBGよりも

・音色が明るいor暗い

・吹奏感が軽いor重い

・音の繋がりや跳躍がしやすいorしにくい

 

音色は、ハリソンより明るいなら結構明るめの方向に振っているリガチャー

BGより暗いなら結構暗めの方向に振っているリガチャー、という判断です。

 

好みや、楽器とのセッティングの兼ね合いで「ピッタシハマる」リガチャーは変わるので一概に言い切れませんが、

「極端に振ったリガチャー

は避けた方が良いかなぁと思います。(吹奏感なり音色なり...)

 

理由として、

「極端に振ったリガチャー」は

リガチャーに個性を出すために敢えてそうしていることが多いのですが、

その個性が扱い切れずに他のセッティングや奏法でカバーするなどしてしまい、

結果的に本来惹かれていた個性が潰れてしまったり、いつも扱いにくい思いをしてなんとか楽器を吹いている...という悲しい事態に繋がることがあります。

 

(...まぁ、一流のプロの中でも極端に振ったセッティングの方はそこそこ結構見られるような気がしますが、あれはやはりプロであるが故に素人目には攻めたセッティングであっても充分に扱うことが出来るからだと思います。)

 

 

結論ですが、冒頭で述べたように気に入ったリガチャーを選べればそれが最も良いのですが、ハリソンやBGなどの中庸なリガチャーを基準にすることで、より深くセッティングに対して選びやすさが出るのかなと思います。

 

どうぞ、ご参考にしてください。

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CD「BARITONISM〜ロシア・チェロ作品集〜」のレビュー

※あまりに感動したのでついついCDのレビューを・・・(もう雑記ですね)

 

今を時めく若手サクソフォン奏者、本堂誠さんの1stアルバム

 

全曲バリトンサックスの「バリトン愛」溢れる一枚

 

バリトン好きにもクラシック好きにも吹奏楽部の中高生にも勧めたい

 

f:id:jirihi-3:20190810222713j:image

 

 

2016年、サクソフォン・カルテットのトップランナーであるブルーオーロラ サクソフォン・カルテットにバリトンサクソフォンの新メンバーとして加入。

2017年、第34回日本管打楽器コンクールで第一位を受賞。

 

そして2018年、このアルバムが発表されました。

 

(個人的にずっと気になっていたのですがようやく聴くことができました...ドゥラングルさんに師事されていることやジュビリーシリーズ2にオプティマムBL4とJLVというセッティング。どんな音がするのだろうか、気にならないはずがありません!)

 

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端的に言ってですね...

めっちゃ良かったです笑

 

本堂さんのテクニックもさることながら、多彩な音色に本来のバリサクらしさも心地良く存在していて...

 

良い意味で「サックスを聴いている」という感覚にならず、音楽的に自然で聴きやすくて良いなぁと感じました。


むしろこのCDを聴くことで、自分が普段サックスの音源聴く際に

「これからサックス聴くぞ」

という少し身構えて聴いてるような部分があるということに気付きました。

 

 

サックスであること、バリサクであること、クラシックであること、チェロ原曲であることetc...

CDを聴いた瞬間にそんな瑣末なことは全て吹っ飛びました笑

 

何も気にせずただ音楽を純粋に楽しめる、そんなCDです。

 

 

ですので、バリサク好きはもちろんサックス好きにも、他の楽器奏者にもバリサクでクラシック演奏している音源として強くオススメしたいですね。

 

BARITONISM -ロシア・チェロ作品集ー [ 本堂誠 ]

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本堂さん本人がCDに載せられているライナーノーツもウイットに富んでおり、とても面白いですよ。

「JLVリガチャー」の追記1

 

令和がはじまりこんにちは。

JLVリガチャーについて思うところが増えたので追記です。

 

以前の記事はこちら↓

 

www.jirihi-3.com

 

非常に人気の高いJLVリガチャーですが、僕にはイマイチ合わないなぁと感じていました。

 

でもこれだけ人気なのだからなにかその理由があるハズ...

新しいもの否定型逆張りおじさんにはなりたくないのですが、

 

何度試してみても...うーん?

 

 

いや、良さは分かるんです。

息のまとまる感覚に音に密度が出て低音が少ない息で軽く吹けるし...

 

でも息に制限かかる感じあって低音はもっと鳴って欲しいし高音は細くて苦しい...

 

そもそも全体的にちょっと細い...?

 

一長一短ある個性的なリガチャーに感じるけど...

ならなぜこんなに評価されているのか?

 

 

もしかして...そもそも旧シリーズ2とJLVが合わない...?

 

実際の使用者の話を聞いたりレビューサイトやTwitterを検索。

 

 

...

旧シリーズ3

ジュビリーシリーズ3

875EX

Senzo...

 

やはりというか、

旧シリーズ2にJLVを組み合わせているセッティングがパッと見当たりません。

 

そしてどれも旧シリーズ2より鳴りのツボが軽い位置にある楽器のように思います。

 

これはシリーズ2からの3、そしてジュビリーという流れや、

近年クランポンからSenzoが生まれたことから現代的な傾向と考えられます。

 

 

さてさて...

 

鳴りの良いツボが軽い位置にある

つまりは、倍音の含み具合がより高音域にシフトしたと言えるのではないでしょうか。

(突然何言ってんだコイツ感)

 

なぜなら、そうすることで得られるメリットとして

 

フラジオの音質改善、安定性

・サイドキィの音の太さ

・スムーズな跳躍

 

などが挙げられるからです。

 

ザックリ言えば

楽器の鳴りやすい音域を従来より高音域に振ることで総合的な自由度を得たということです。(もちろんキィ位置など機械的な操作性による自由度は上がっていますが)

 

現代音楽からみても楽器にそれが求められているのは、ある程度自明なのではないでしょうか...

 

 そうなると従来の楽器(今回の話では旧シリーズ2など)と今の楽器ではまるっとバランスが変わることになります。

 

つまりは

「出来る」が新しく産まれた代わりに今まで無かった「出来ない」が産まれたハズ。

 

例えば

・低音域の出しにくさ

・全体の音量減

・音程の不安定さ

などが挙げられるのではないでしょうか。

(※もちろん、シリーズ2だろうが3だろうがSenzoだろうが何も不備を感じさせない奏者は多数います。ただの楽器の特性の話です。)

 

続きます(そのうち...)

 

 

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「木霊II(KODAMAII)」のレビュー

 ウッドストーンの本革製リガチャー

 

グラナディアを使用した珍しい逸品。

 

f:id:jirihi-3:20190413122139j:image

 

石森管楽器の木霊シリーズです。

 

見た目はKODAMAIの紐部分を本革に変えて全体を包んだような形状です。

 

木霊...名前カッコいいですね。

 

なーにが木霊なのか?

リードとの接触部にグラナディアという木材が使われているためです。

 

クラリネットオーボエなどの管体に使われることのある堅く黒い木材ですね。    

 

 

※今回の記事作成にあたり、こちらのページを参考にさせていただきました

木管楽器の管体について

 

 

 

グラナディア自体も密度の高い重量のある材質ですが、ネジやネジ締め部に大きく金属部品を使っているので結構ズシリと重いリガチャーです。

革製でこれは意外かもしれません。

 

 

 

値段は13,500円。

色はブラウン・ブラック・キャメルの3色展開。

(クラリネット用は販売個数限定カラーとかあったりします)

やはり作りの良さがありますね。

 

 

 

評価していきます。

 

スコーンと立ち上がりの良い発音

 

革によって音のまとまりも良く、おそらくグラナディアのおかげで

発音の良さや明るさを得ている印象があります。

 

重量が結構あるのに意外な感じです。

それだけグラナディアの特性が強いということでしょうか。

 

 

ところで「木の音色=柔らかく温かみのある音」という表現をよく見かけます。

 

確かに、リコーダーやフルートなどで管体がまるっと木材の場合はその表現に当てはまると思います。

 

しかし、サックスのリガチャーのような場合には打楽器のクラベスのように

木と木を打ち付けた際に発生する明るく抜けてくる音の特性が出るように感じます。

 

リードと接触していることに関係があるのでしょうか...?

 

 

気になる点

 

・響きが弱い

 

グラナディアがスコーンと明るく抜ける感じは発音に良く現れているのですが、

本革の性質か音の響きはかなり落ち着きます。

不思議。

 

正直、アルトのソロ使用には向いていないかなと思います。 

ただ室内楽などでCl・Flや弦楽と合わせる際にはかなり良いのかもしれません。

 

アルトだとメイン使用というよりもバリエーションとしてアリという感じです。

ソプラノならメイン使用でも相性の良さそうな気はしますね。

 

(書いてて思ったけどコレ、名前からしてそもそも他の木管楽器や弦楽とサックスの調和がコンセプトのリガチャーなのでは...?)

 

 

・店頭に置いてない

 

...もう仕方ないですね。

やっぱり作りの良さは感じますし、金属のウッドストーンリガチャーよりなんとなく個体差も少なそうに思いますし。(暗にネットショップを勧める)

  

 

こんな感じでしょうか。

・メインのリガチャー持ってるけど別のニュアンスのリガチャーが欲しい

室内楽に合うセッティングを探している

そんな人にオススメしたいですね。

 

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